臓器移植とは、重い病気や事故などにより臓器の機能が低下し、移植でしか治療できない方と死後に臓器を提供してもいいという方を結ぶ医療です。
第三者の善意による臓器の提供がなければ成り立たない医療です。
日本で臓器の提供を待っている方は、およそ12,000人です。 それに対して移植を受けられる方は、年間およそ200人です。
今年の7月17日に法改正が行われ、脳死状態に陥った患者さんの提供の意思が明確でなくても家族の同意を得れば臓器の提供が行える様になりました。
これにより日本でもドナー提供が増えると共に救われる患者のチャンスが多くなる事に期待を寄せています。
法改正後、7月から10月にかけて連日のように新聞やテレビで家族同意の下○例目の脳死臓器提供実施という見出しの記事が続く中、残念なニュースも発表されました。
家族承諾移植後、臓器提供「拒否」が5倍に急増
7月の改正臓器移植法施行後、8月9日に一例目の移植が行われてから本日9月8日現在で7例の家族承諾による移植提供が行われていますが、臓器提供を拒否する人が急激に増えているそうです。
脳死による臓器提供が家族の承諾だけで初めて実施された8月、日本臓器移植ネットワークのホームページを通じて臓器提供を拒否する意思を登録した人が急増したことが6日、わかりました。
皆さんはこの事実をどう捉えますか?
確かに、移植外科学会等の医療立場のトップ達は世界保険機構(WHO)のイスタンブール宣言による、移植ツーリズムと呼ばれる外国への渡航移植を行う患者の事を非難や制限をかける事に前向きの様ですが、現実日本での移植状況は期待ができるのか疑問です。 詳しくは当サイトの
国内移植事情 をご覧下さい。
11月に入り報道からもあまり移植実施の声も聞こえなくなりました。
その背景には、医療現場の問題が克服されていないのが主な原因だと思われます。
医師不足に加え、救命治療の現場に休みなく患者に尽くす医師達に厳しい脳死判定や家族への臓器提供の声かけ運動はもの凄い負担であると思います。
治療の甲斐なく亡くなられた患者は医師を恨む事はないでしょう。しかし遺族からは臓器提供となった場合は視線も厳しくなる事も医療現場の方の発言でありました。
医師の救命処置は正しかったのか?脳死判定は本当に正しかったのか?他の病院なら患者は助かったのでは?とリスクを負いきれないというのが医療現場の本音ではないでしょうか?
臓器移植の活動が世界基準に達した我が国はまだ生まれたて同様。将来的には宗教論にまで考えが及んでいくでしょう。